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2015-12-09 19:00

経済

ジャカルタの渋滞解消へ JICA MRT2路線に円借款実施

ジャカルタMRT
ジャカルタの交通渋滞改善のため、MRTを建設中
国際協力機構(JICA)は12月4日、インドネシア政府との間で、ジャカルタ都市高速鉄道事業第二期借款(以下、南北線事業)、ジャカルタ都市高速鉄道東西線事業第一フェーズ(以下、東西線事業)の2件について、総額771億3700万円を限度とする円借款貸付契約に調印したと発表した。

2010年の時点において、ジャカルタ都市圏全体の人口は約2800万人となっており、過去10年間で1.3倍に増加している。また、同年の時点においてジャカルタ中心部への通勤者数は約110万人、車両登録台数は約963万台となっており、渋滞の頻発と大気汚染が問題となっている。

そのため、同首都圏においては大量都市交通システムの整備が不可欠とされているが、同首都圏では、インドネシア初の都市高速鉄道システム(MRT)を建設することで旅客輸送力を高め、交通渋滞の緩和を図る。

現在はMRT南北線が建設されているほか、MRT東西線の建設が計画されている。

渋滞緩和のほか、投資環境と気候変動の緩和も期待
南北線事業には、最大752億1800万円の円借款が供与される。また、MRT南北線は、2018年11月の運用開始が予定されている。

同事業は、2006年には調査事業への借款を主とするエンジニアリング・サービス借款(E/S)、2008年には第一期借款が行われ、これまで500億1900万円を限度とする円借款が供与されてきた。

今回の借款は南北線開業に向けた借款となり、借款資金は、土木工事や軌道工事のほか、電機・機械システム、車両の導入などに充てられる。

また、東西線事業には、最大19億1900万円の円借款が供与され、同事業の借款資金は、基本設計や入札補助など、同事業のコンサルティング・サービスに充てられる。

MRTの開業により、同首都圏の渋滞緩和のほか、投資環境改善と気候変動の緩和が期待されている。


外部リンク

JICA(プレスリリース)
http://www.jica.go.jp/press/2015/20151204_02.html

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