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2015-05-06 00:00

社会

ムラピ山噴火の減災目指し、伝統芸能通じた防災活動

防災イベント
多言語放送のコミュニティーラジオ局「FMわぃわぃ」が企画
インドネシアは、日本と同様、火山噴火や地震など自然災害の多い国として知られる。なかでも、ジャワ中央部のムラピ山(標高2978メートル)は、最も活発な火山の一つとして知られる。 

ムラピ山は、2010年に大規模な噴火をしている。この噴火の際には、約30万人が避難することとなった。その後も小規模な噴火が断続的に続いている。

そのふもとの村、中部ジャワ州クラテン県クマラン郡のシドレジョ村で、ユニークな防災イベントが行われた。

このイベントは、先月25日に開催された。企画したのは、神戸市に拠点を置く多言語放送のコミュニティーラジオ局「FMわぃわぃ」。地元のコミュニティーラジオ局「リンタスムラピFM」も協力した。

伝統芸能と防災の知恵のコラボ
地元の伝統芸能と防災の知恵をおりまぜた公演内容で、住民80人による劇や踊りを披露し、約500人が観賞した。大衆演劇「クトプラッ」と歌と踊りの「ジャティラン」とをコラボさせ、昔からの防災の知恵や防災の知識を盛り込んだ。

これまでのワークショップやセミナーに比べ、親しみやすく、わかりやすく好評な催しとなった。この公演を撮影したDVDは、周辺地域の学校などに配布され、地域の防災に一役かうことに。

国際協力機構(JICA)の草の根事業の一環として
「FMわぃわぃ」は、1995年の阪神淡路大震災をきっかけに誕生。震災の際に、在留外国人向けの災害情報を提供していたメディアだ。

12年10月、国際協力機構(JICA)の草の根事業として、ムラピ山噴火の防災活動も担うことになった。

現地の防災活動団体、ジョクジャカルタのNGO「コンバイン・ソース・インスティチューション」、ムラピ山ろく6村の住民や行政、現地のコミュニティラジオ局4局と協力体制をとっている。

これまでにも、減災を目指すワークショップやセミナーを開催したり、ムラピ山の地元コミュニティラジオ局と共同で、防災情報、災害時の放送方法の整備など、防災システムを構築するなどの活動をしてきた。


外部リンク

FMわぃわぃ
http://www.tcc117.org/fmyy/index.php?e=2232



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