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2015-07-09 19:00

進出

東洋エンジニアリング またも無謀な受注?社運をかけた正念場

東洋エンジニアリング
年産12万トン規模の合成ゴムプラント建設プロジェクトを受注
東洋エンジニアリング株式会社(TOYO)は、7月6日、シンセティック・ラバー・インドネシア社から、合成ゴムプラントの建設プロジェクトをPT インティ・カルヤ・プルサダ・テフニク(IKPT)と共同で受注したと発表した。

シンセティック・ラバー・インドネシア社は、ミシュラン社とチャンドラアスリ社のジョイントベンチャー。

TOYOは、チャンドラアスリ社向けに、2011年にブタジエンプラントを、また、2013年にはエチレンプラントの能力増強プロジェクトを受注しており、これらの実績とプロジェクト遂行上の各種提案が評価され、今回の受注に至った。

タイヤ原料を増産、インドネシア国内におけるビジネス拡大を積極的に狙う
新プラントの建設場所は、合成ゴム関連の工場が集積するジャワ島西部のチレゴン。

対象設備では、ミシュラン社の技術を活用した溶液重合スチレンブタジエンゴム(SSBR)とポリブタジエンラバーが製造され、年間生産量は12万トンになる予定だ。

原料となるブタジエンは、チャンドラアスリ社の子会社であるペトロキミア・ブタジエン・インドネシア社から調達し、新プラントで製造される合成ゴムは、主にタイヤの原料となる。

世界第4位の人口を抱えるインドネシアでは、昨今の著しい経済成長にともない、自動車や自動二輪車の需要が増加しており、タイヤの需要も急激に伸びている。このことを受け、同社は、タイヤ原料の供給量を増やし、インドネシア国内におけるビジネス拡大を積極的に狙う考えだ。

TOYOはインドネシア国外での調達業務を、共同受注となったIKPTは、インドネシア国内での調達業務、詳細設計、建設工事を担当し、プラントの完成は2018年を予定している。

相次ぐ下方修正 今回の受注は吉か?凶か?
同社は、3期連続で業績下方修正しており、2015年3月期連結業績において、売上高こそ3,115億円と大幅な増収であったが、約73億円の営業損益を出し、赤字に転落した。これを受け、2月に石橋前社長が引責辞任している。

前社長は、辞任会見の席で、最も大きく影響したのはインドネシアの案件であることを認めている。

同社は、5月14日に『再建計画』と題して経営改革案を発表しているが、その中で複数のプロジェクト損失の共通原因として挙げている「分散型のプロジェクト管理」を今回も採用するようだ。

徹底したプロジェクト管理の実施で、起死回生となるか?


外部リンク

東洋エンジニアリング ニュースリリース
http://www.toyo-eng.com/jp/ja/company/news/
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