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2015-08-18 02:00

社会

写真集「インドネシア残留元日本兵」、出版される

写真集「インドネシア残留元日本兵」
独立70周年
今年、インドネシアは、独立70周年を迎え、17日の独立記念日を控え町中がお祝いムードであふれている。

第2次大戦以前は、ながらく、オランダの植民地であったインドネシア。第2次大戦後、独立戦争を経て独立を果たした。

この独立戦争では、少なからず、「元残留日本兵」の活躍があった。戦後、70年も経つので、その頃のことを知っている人々も年々、減少している。

写真集「インドネシア残留元日本兵」
「日本とインドネシアの礎となった人たち」を歴史の証人として記録すべく、奔走した人がいた。

そして、その記録が写真集「インドネシア残留元日本兵」(社会評論社発行)として結実した。10日から、この写真集が日本で発売されることになった。

ジャカルタ日本人学校やスラバヤ日本人学校で教師をだった、長洋弘さん(68)がその人だ。長さんは、写真家で作家でもある。

第2次大戦では、日本は南方の島々にも戦線を拡大、無謀な作戦で多くの命が失われた。日本軍は、インドネシアにも駐留していた。戦後、様々な理由で残留し、独立のために戦った兵士たちがいた。

長洋弘さんは、残留元日本兵の存在が埋もれてしまわないうちに、インドネシア全域を訪ね歩き、30年間、取材を続けてきた。

この写真集には、110人の残留元日本兵が登場する。なかには、遺族、家族らから入手した
戦中の写真もある。

残留元日本兵
インドネシア独立戦争(1943年8月~49年12月)に関わった日本兵は903人いるとされる。そのうち、独立戦争で死亡した者は246人、行方不明は288人となっている。

生存者のうち45人は帰国したが324人は、インドネシアで一生を過ごすことになった。

1958年に日イの国交は樹立、日系企業の進出も加速した。その際には、元残留日本兵の彼らが通訳や仕事の案内役となり、活躍した。

63年には、大統領令により、元残留日本兵にインドネシア国籍が認められることになった。
また、申請により、独立戦争参加の功績として「英雄勲章」も授与されるようになった。


外部リンク

社会評論社
http://www.shahyo.com/mokuroku/war_peace/
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