2016-02-26 21:00
社会
国連開発計画 インドネシアのパーム油生産の現状を紹介

小規模農家がパーム油生産量増加のカギに
国連開発計画(UNDP)は2月26日、同組織のホームページにおいて、グリーン・コモディティ・プログラムのアジアマネジャー、宇野智之氏の寄稿文、「インドネシアにおけるパーム油生産の現状と小規模農家向け金融支援」を掲載した。インドネシアは世界最大のパーム油生産国であり、同国ではパーム油生産の関連事業に多くの人々が従事している。
現在、同国のパーム油生産量は約3300万トンであるが、同国政府は2020年をめどに生産量4000万トンを目標としている。しかしながら、パーム油生産量を増やすことは、森林破壊や土地紛争につながるとされている。
その対策としては、現時点では生産性の低い小規模農家の生産性を向上させることだ。
生産性向上、持続可能なパーム油生産を目指す
パーム油の小規模農家は、同国内に約200万人いると推定されるほか、同国内のパーム油耕作地の40%を耕作しているとされる。しかしながら、小規模農家の多くは組織化されていないことから、銀行の融資や公共サービスを受けられず、生産技術や知識、資金が乏しいままだ。
その対策として、2010年、インドネシア農業省とUNDPインドネシア事務所は「持続可能なパーム油イニシアティブ」をスタートさせ、2014年には「インドネシア・パーム油・プラットフォーム」を設立させた。
同プラットフォームは、小規模農家の生産性向上、「持続可能なパーム油のインドネシア国内規定(ISPO)」の普及、森林価値を農家に再認識させることを目指す。なお、小規模農家向けの金融支援については、今後、金融機関とともに議論を深めていく予定だ。
同プラットフォームは、持続可能なパーム油生産の確立を政府主導のもと達成させるために重要な役割を担っている。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
国連開発計画(UNDP)プレスリリース
http://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/presscenter/
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