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2016-09-21 23:00

社会

インドネシアのヘイズで10万人が死亡の可能性

ヘイズ
ハーバード大・コロンビア大の専門家ら
毎年、東南アジア地域に影響を及ぼしているインドネシアからのヘイズ(煙害)により、10万人の死者が出ている可能性がある。リサーチを行った研究者たちが警鐘を鳴らしている。

リサーチを行ったのは、ハーバード大学とコロンビア大学の専門家ら。衛星からのデータ、現地での土壌調査などに加え、コンピューターで汚染物質が健康に害を与える仕組みをモデリング。ネガティブな結論に達した。

政府公式発表では19人
インドネシアは、自国と近隣のシンガポール、マレーシアを含めた3ヶ国で、ヘイズによる呼吸器系の疾患が原因で亡くなったとみられる人の数を19人と発表している。

これは今回の調査結果とは大きく異なる。研究ジャーナル「Environmental Research Letters」に掲載される予定の調査結果は、インドネシアで91,600人、マレーシアで6,500人、シンガポールで2,200人がヘイズの影響で亡くなった可能性があると指摘している。

インドネシアでは、例年7月から10月頃にかけ、ヤシ油や紙パルプ業界において「簡単、且つ安上がりな方法」として焼き畑が幅広く行われている。この焼き畑によるヘイズは近隣のシンガポール、マレーシアだけでなく、タイにまで影響を与える。

政府は有効な対策とれず
昨年はエルニーニョ現象の影響で干ばつが続いたこともあり、火災の勢いが治まらず、インドネシアは厳しい批判にさらされた。だが政府は、焼き畑を行う農民たちについて、何ら有効な対策をとれていないのが実態だ。


外部リンク

Voice of America
http://www.voanews.com/

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