2015-03-10 16:00
進出
IHI、クジャン工場にて褐炭の有効利用で肥料の原料となる合成ガスを製造開始

実証プラントを国営肥料統括会社工場に建設
IHIは2月末、これまで利用価値があまりなかった褐炭を有効利用すべく、実証プラントを建設し、運転を開始した。水分量の多い褐炭を効率よく燃焼できる二塔式ガス化炉「TIGAR(R)」の開発により可能となった。場所は、国営肥料統括会社であるププックインドネシアのクジャン工場。この工場は、ジャカルタ中心部から東へ約75kmのチカンペック市にある。この実証プラントは、一日あたり、50tの処理能力がある。
2月26日に開催された竣工式典。日本から 経済産業省資源エネルギー庁国際資源エネルギー戦略統括調整官も招かれ、他にも駐インドネシア日本国大使館特命全権大使,インドネシア政府関係者も来賓として参加した。
未利用エネルギー褐炭
褐炭とは、水分量が多く、低品位なため、安価な石炭の一種である。石炭可採埋蔵量の約半分は、この褐炭だと言われている。発熱量が低いこと、自然発火性が高いなど利用しにくい面があった。東南アジア、オーストラリアに多く分布している。かねて、この褐炭の有効利用が研究されてきた。石炭火力発電用ボイラなどの開発をしてきたIHIは、二塔式ガス化炉の開発、褐炭ガス化炉の実証プラントで実証運転を開始する。褐炭から取り出した合成ガスは、肥料の原料となる。
約2年間の長期実証運転により、運用性や耐久性に問題がなければ、2015年内にも受注活動開始を始めたい、としている。豊富な埋蔵量でありながら、価格の安い褐炭の有効利用は、おおいに期待される。
(画像はプレスリリースより)
外部リンク
(株)IHI
http://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2014/press/2015-3-022/index.html
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